“やさき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
矢先81.5%
箭先7.4%
矢端3.7%
最先3.7%
矢前3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ウンウン藻掻もがいている真中まんなかで、自分一人がグーグー眠れたらドンナにか愉快だろう……なんかと、そんな事ばっかりを、一心に考え詰めている矢先やさき
狂人は笑う (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ロミオ 彼奴あいつ箭先やさきかゝってゐるゆゑ、はねりたとてもかけられぬわい、とびからすのやうにもべず、かなしいおもひにつながれてゐるゆゑ、たかのやうにたかうもべぬ。こひ重荷おもに壓伏おしつけらるゝばかりぢゃ。
トいう光景ありさまで、母親も叔父夫婦の者もあてとする所は思い思いながら一様に今年のれるを待詫まちわびている矢端やさき
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
こう云う矢端やさきには得て疑心も起りたがる。縄麻じょうま蛇相じゃそうも生じたがる、株杭しゅこう人想にんそうの起りたがる。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
男主人公の大学教授は、自分にも意識しないが、日頃何んだか不満足を覚えて居る、といつて令閨に那処か欠点ありといふでもないが、何んだか不満足を覚えてゐる最先やさき、丸ぽちやの
未亡人と人道問題 (新字旧仮名) / 二葉亭四迷(著)
縁を結んで来た矢前やさき——旦那様は嬉しいね——で、それから引上げる、待合の名をそこで教えて、旦那様に見立ててくれた礼心に、お爺さんには今夜一晩
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)