“めした”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:メシタ
語句割合
飯炊30.4%
目下30.4%
飯焚17.4%
眼下10.9%
属輩4.3%
召立2.2%
飯煮2.2%
飯爨2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あんな多勢の店に、下女一人、飯炊めしたき一人置かずに、お銀さん一人で働くのは、容易のことぢやないわけだけれど、あの人は氣が強いから
私は、決して、目下めしたの者の持つ卑屈ひくつな考で、自分自身をいやしめることはしなかつた。その反對に、私は、かう云つたのである——
それを日ざしを見ていて午飯の刻限近しと見るや、飛んで帰ってきて飯焚めしたきの支度をしたのは主婦である。ケシネビツすなわち糧米櫃ろうまいびつの中にますが入っている。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
入婿という遠慮もあろうが、眼下めしたの者に対しても物柔かで、ついぞ主人風を吹かしたことも無い。あらい声で叱ったこともない。
黄八丈の小袖 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
火は別にとらぬから此方こちへ寄るがよい、と云ひながら重げに鉄瓶を取り下して、属輩めしたにも如才なく愛嬌を汲んでる桜湯一杯、心に花のある待遇あしらひは口に言葉の仇繁きより懐かしきに
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
夜、急にお奉行様のお役宅から、お召立めしたてになったのだから、一体何の御用だろうと思う先に音松は、もう自分が罪人にでもなったようにがたがた震えている。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「邸の内には用人とお常という飯煮めしたき婆。拙者を加えて三人だけじゃ」
大鵬のゆくえ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
実にお誂向あつらいむきのところに来てくれたよ。註文したって無い大暴風雨おおしけに取巻かれた一軒屋だ。聴いている者は飯爨めしたきのりんだけだ。ウン。あの若い朝鮮人だよ。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)