“みずたま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
水溜83.7%
水珠7.0%
水球4.7%
水玉4.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし、その瞬間しゅんかん、ぼくがつばをすると、それは落ちてから水溜みずたまりでもあったのでしょう。ボチャンという、かすかな音がしました。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
庭は一隅ひとすみ梧桐あおぎりの繁みから次第に暮れて来て、ひょろまつ檜葉ひばなどにしたた水珠みずたまは夕立の後かと見紛みまごうばかりで、その濡色ぬれいろに夕月の光の薄く映ずるのは何ともえぬすがすがしさをえている。
太郎坊 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
田舎の卵塔場らんとうばのようだ、今まで、あそこに寝ていたのか知ら……この霧と雨の中を、たった紙一枚の下に……火光がパッとさす、霧の水球みずたまが、美しい紫陽花あじさい色に輝いたかとおもうと、消えた。
白峰山脈縦断記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
そして、まちなかは、たそがれかかって、燈火ともしびが、ちらちらと水玉みずたまのようにひらめいていました。
山の上の木と雲の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)