水球みずたま)” の例文
その合わせ目から、透明な水球みずたまがプツンと躍りだしたかと思うと、ポロリポロリと足許あしもとへ転落していった。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
田舎の卵塔場らんとうばのようだ、今まで、あそこに寝ていたのか知ら……この霧と雨の中を、たった紙一枚の下に……火光がパッとさす、霧の水球みずたまが、美しい紫陽花あじさい色に輝いたかとおもうと、消えた。
白峰山脈縦断記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
霧はフィューと虚空をって、岩石に突き当って、水沫を烈しく飛ばす、この水球みずたまはどこの谷から登って、どこの谷へ落ちるのか解らない、雷鳥だか山鳩だか、赤児のような啼声が、遠くなり
白峰山脈縦断記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)