“まかりくだ”の漢字の書き方と例文
語句割合
罷下100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
去る程にその折ふし、筑前太宰府、観世音寺かんぜおんじの仏体奉修の為め、京師けいしより罷下まかりくだり候ひし、勝空しょうくうとなん呼ばるゝ客僧かくそうあり。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
尚々なほなほこの与右衛門よゑもん、御国へも可参まゐるべく候間、被成御心付おこころづけなされ候て被下くだされ候はゞ、可忝かたじけなく候、以上 其後者そのごは以書状不申上しよじやうをもつてまをしあげず背本意ほんいにそむき奉存候、拙者も今程、肥後国へ罷下まかりくだり、肥後守念比ねんごろニ申候ニ付而、逗留仕居候
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
うかゞはんやと評議區々まち/\にて更に決着けつちやくせざりしにぞ山内伊賀亮すゝみ出て申樣はすぐに江戸表へ罷下まかりくだらん事先以て麁忽そこつに似て然べからず其仔細しさいは先年駿河大納言殿の御子息しそく長七郎君も先大坂へ御出の吉例きちれいあれば此先例にまかせ一先大坂へ出張ゆる/\關東くわんとう動靜やうす
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
一橋本町一丁目家主八右衞門申上奉つり候さるふゆ御所刑おしおきに相成候彦兵衞せがれ彦三郎と申者父彦兵衞無罪むざいにして御所刑に相成候事私し申上方よろしからざる故也因ては父の敵に候へば討果うちはたし彦兵衞に手向たむけ度由申候に付公儀の御成敗ごせいばいは我々力に及ばずと申聞候へ共一かう得心とくしん仕つらず殊に若年と申大坂より一人罷下まかりくだり候儀亂心らんしんの樣に相見え旅宿承まは
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)