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ふしぜん
併ながら
日本は
大正六
年から
今日まで十二三
年間、
不自然な
經濟界に
慣れて
居るのであるから、
今日巨額な
金貨が
内地から
積出され、さうして
通貨が
急激に
減少するやうになれば
ある
唐物屋の
中からは、私の
嫌ひなものゝ一つである
蓄音機の
浪花節が、いやに
不自然な
聲を出して
人足をとめようとしてゐましたが、
誰もちよいと
振りかへつたまゝでそゝくさ行き過ぎるのが
それにも
拘らず、
神武天皇の
時分に、ちゃんとあゝいふ
調つた、
景色の
歌があるといふことは、どうしても、
不自然なように
考へられます。