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ひとこのかみ
訶和郎と
卑弥呼を包んだ
兵士たちは、
君長に率いられて、遠巻きに鹿の群れを巻き包んで来た
耶馬台の国の兵士であった。
しかし、
君長の葬礼は
宮人たちの手によって、小山の頂きで行われた。二人の
宿禰と九人の
大夫に代った十一の
埴輪が、王の
柩と一緒に埋められた。
卑弥呼の足音が
高縁の板をきしめて響いて来た。
君長の
反耶は、竹の
遣戸を童男に開かせた。
薄紅に染った
萩の花壇の上には、霧の中で数羽の鶴が舞っていた。
遼邈之地、
猶未だ
王沢に
霑はず、遂に
邑に君有り、
村に
長有り、
各自彊を分ちて、
用て相
凌躒ふ。