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ひきいれ
なすに右門の申
樣は
我等同職の
中にて
有徳なるは
肥前なり此者を
引入なば金子の
調達も致すべし此儀如何
有んと申ければ彌次六も大いに
悦び
早々夫となく
彼肥前を
此時こんな
塲合にはかなき
女心の
引入られて、一
生消えぬかなしき
影を
胸にきざむ
人もあり、
岩木のやうなるお
縫なれば
何と
思ひしかは
知らねども、
涙ほろ/\こぼれて一ト
言もなし。
追出し候故私し儀惣内方
後見も致し
居候間
介抱人に相成
娘儀は惣内妻に致させ候然る處九助儀は江戸表より
同道仕つり候哉又は
途中より
連參り候哉
節と申女を
引入直樣後妻に仕つり候全く此節を