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につぽり
角海老が時計の響きもそぞろ哀れの
音を伝へるやうに成れば、四季絶間なき
日暮里の火の光りもあれが人を焼く
烟りかとうら悲しく
……
石頭に
角のある、
大出額で、
口を
逆のへの
字に、
饒舌をムツと
揉堪へ、
横撫でが
癖の
鼻頭をひこつかせて、こいつ、
日暮里の
煙より、
何處かの
鰻を
嗅ぎさうな、
團栗眼がキヨロリと
光つて
角海老が
時計の
響きもそゞろ
哀れの
音を
傳へるやうに
成れば、四
季絶間なき
日暮里の
火の
光りも
彼れが
人を
燒く
烟りかとうら
悲しく