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とひかへ
と
問返すうちにも、
一層、
妙な
夢路を
辿る
心持のしたのは、
其の
差配と
云ふのは、こゝに三
軒、
鼎に
成つて、
例の
柳の
樹を
境に、
同じくたゞ
垣一重隔つるのみ。
致し候因て貴所には何れの御方にて候哉と
問返され安五郎は又驚き
扨々女子には
珍らしき者かな如何なる
心願かは知らねども斯る
深山へ
籠らるゝ事
感じ入たり某しは信州へ
秋葉越して參らんと思へども一人
旅ゆゑ
泊てはなく斯る
深山に
踏迷ひ漸々是まで參りし者なれば
必ず心を
「間貫一かい」と
皺嗄声は
問反せり。