“ていしょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
提唱30.8%
低唱15.4%
鄭樵15.4%
丁勝7.7%
低誦7.7%
廷章7.7%
禎祥7.7%
逓相7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
宜道はふところに黒い表紙の本を入れていた。宗助は無論手ぶらであった。提唱ていしょうと云うのが、学校でいう講義の意味である事さえ、ここへ来て始めて知った。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
わたくしはこの忘れられた前の世の小唄こうたを、雪のふる日には、必ず思出して低唱ていしょうしたいような心持になるのである。この歌詞には一語の無駄もない。
雪の日 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
鄭樵ていしょうの『通志略つうしりゃく』にはその書中の「昆蟲草木略」において「木蘭ハ林蘭ト曰ヒ杜蘭ト曰フ、皮ハ桂ニ似テ香シ、世ニ言フ、魯斑ガ木蘭舟ヲ刻ミ七里洲中ニ在り、今ニ至テ尚存スト凡詩詠ニ言フ所ノ木蘭舟ハ即チ此レナリ」(漢文)と記してある。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
燕王の勇卒龐来興ほうらいこう丁勝ていしょうの二人、彭二を殺しければ、其兵もまた散じぬ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
孤村こそんの温泉、——春宵しゅんしょう花影かえい、——月前げつぜん低誦ていしょう、——朧夜おぼろよの姿——どれもこれも芸術家の好題目こうだいもくである。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「わたくしでございますか、わたくしは、廷章ていしょうと申します、姓はとうでございます」
竇氏 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
孔子は恠力乱神かいりょくらんしんを語らずといい給えども左伝さでんには多く怪異の事をせたり又中庸ちゅうように国家まさおこらんとすれば禎祥ていしょう有り国家まさほろびんとすれば妖孽ようげつありと云うを
怪談牡丹灯籠:02 序 (新字新仮名) / 総生寛(著)
公爵は、そう云いながら、そのなみ/\と、つがれた三鞭酒シャンペンしゅさかずきを、自分と相対して立っている逓相ていしょうの近藤男爵の盃に、カチリと触れさせた。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)