“たわわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
70.0%
嫋々10.0%
撓々10.0%
10.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あの、その上を、ただ一条ひとすじ、霞のような御裳おすそでも、たわわに揺れる一枝ひとえだの桂をたよりになさるあぶなさ。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
岸の上では一度に叫んだ。湿気を含んだ冷たい風が壇の四隅の笹竹をたわわにゆすって、暗い空の上から大粒の雨がつぶてのように落ちてきた。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
淡紅色ときいろ紋絽もんろ長襦袢ながじゆばんすそ上履うはぐつあゆみゆる匂零にほひこぼして、絹足袋きぬたびの雪に嫋々たわわなる山茶花さざんかの開く心地す。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
青梅もまだ苦い頃、やがて、すももでも色づかぬうちは、実際いちごと聞けば、小蕪こかぶのように干乾ひからびた青い葉を束ねて売る、黄色な実だ、と思っている、こうした雪国では、蒼空あおぞらの下に、白い日で暖く蒸す茱萸の実の、枝も撓々たわわな処など、大人さえ、火の燃ゆるがごとく目に着くのである。
朱日記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
叉銃さじゅうしてくさむらに煙草を吹かしながら大欠伸あくびをしたり、草原に寝転んでその辺に枝もたわわに実っている野生の葡萄ぶどうに口を動かしたりしているのであった。
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)