“さすまた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
刺叉47.8%
刺股21.7%
刺又13.0%
鋼叉8.7%
三叉4.3%
4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
素破すは。狼藉よ。乱心者よと押取おつとり囲む毬棒いがばう刺叉さすまたを物ともせず。血振ひしたるわれは大刀を上段に、小刀を下段に構へてあざみ笑ひつ
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
殊にお掛屋かけやの株を買って多年の心願の一端がかなってからは木剣、刺股さすまた袖搦そでがらみを玄関に飾って威儀堂々と構えて軒並のきなみの町家を下目しために見ていた。
忽ち、濠の水面へ、分銅繩ふんどうなわが飛ぶ、刺又さすまたがさぐる。そうして、組み合ったままの二つの人体を、陸へ引揚げました。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鋼叉さすまたに髪をからまれて、蜘蛛よりも手足を縮めてゐる女は、神巫かんなぎたぐひでゞもございませうか。手矛てほこに胸を刺し通されて、蝙蝠かはほりのやうに逆になつた男は、生受領なまずりやうか何かに相違ございますまい。
地獄変 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ヴィンダー 俺の大三叉さすまたが、恐ろしい鉄の轟きで天を震わせなくなってから、よい程時が経ったわ!
対話 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
ほぼ食事をする位の時間が経つと、鬼は巨きなさすまたで曾を取り出して、また堂の下へ置いた。王はまた書類をしらべて怒って言った。
続黄梁 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)