“ごゐしん”の漢字の書き方と例文
語句割合
御維新100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御維新ごゐしんまへの或年の正月、父は川向うへ年始にき、帰りに両国橋りやうごくばしを渡つて来ると、少しも見知らない若侍わかざむらひ一人ひとり偶然父と道づれになつた。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
甘干あまぼしかきたやうに、のきへぶらげてりましつけ、……水損すゐそん山抜やまぬけ、御維新ごゐしん以来このかた城趾しろあとくさへる、ほりまる、むらさとくなりましたところへ、みちかはつて、旅人たびびととほらぬけえに
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
(僕はそこへ金魚にやる孑孑ぼうふらすくひに行つたことをきのふのやうに覚えてゐる。)しかし「御維新ごゐしん」以前には溝よりも堀に近かつたのであらう。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
かういふ種々の悲劇のあつたのはいづれも昔の「お竹倉たけぐら」の跡である。僕の知つてゐた頃の「お竹倉」は大体「御維新ごゐしんぜんと変らなかつたものの、もう総武そうぶ鉄道会社の敷地のうちに加へられてゐた。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)