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ごりようしん
戻れば
太郎の
母と
言はれて
何時/\までも
原田の
奧樣、
御兩親に
奏任の
聟がある
身と
自慢させ、
私さへ
身を
節儉れば
時たまはお
口に
合ふ
物お
小遣ひも
差あげられるに
思ふまゝを
通して
離縁とならは
太郎には
繼母の
憂き
目を
見せ、
御兩親には
今までの
自慢の
鼻にはかに
低くさせまして、
人の
思はく、
弟の
行末、あゝ
此身一つの
心から
出世の
眞も
止めずはならず