“こむら”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:コムラ
語句割合
34.4%
小村28.1%
木群15.6%
木叢12.5%
樹叢3.1%
3.1%
脹脛3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
松並木の下の、茶店で休むと、こむらに何か重い物を縛りつけているようで、腰も、足も立たなくなってしまった。茶店の亭主が、江戸からと聞いて
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
十歳とおばかりの頃なりけん、加賀国石川ごおり松任まっとうの駅より、畦路あぜみちを半町ばかり小村こむら入込いりこみたる片辺かたほとりに、里寺あり、寺号は覚えず、摩耶夫人おわします。
一景話題 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
もう梢を離れるらしい塒鳥ねぐらどりが、近い端山はやま木群こむらで、羽振はぶきの音を立て初めている。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
浮浪漢はそれに再びめぐり合うのを、まるで恋人と逢引でもするように空想して、夢にまでその泉や、それをとり巻く緑の草や、木叢こむらにうたう小鳥などを見るほどである。
さて樹叢こむらに身をひそめて、そが来むをりをこそ俟てりしか。こたびは彼の女人、紅裳のひとりを偕ひ来と見ゆるに、そのすがた尋常よのつねならず艶だちたり。やうやう近うなりぬ。
『聊斎志異』より (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
春雨のにほふしづくに羽ぬれて花のこむらに鶯の鳴く
礼厳法師歌集 (新字旧仮名) / 与謝野礼厳(著)
有本老人はじめ「あツ、痛い、先生にはかなはん」と、後につゞく二三人もばた/\負けて脹脛こむらをさすつてゐるのを、私とAさんとは上框あがりかまちに腰掛けて見てゐた。
足相撲 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)