樹叢こむら)” の例文
さて樹叢こむらに身をひそめて、そが来むをりをこそ俟てりしか。こたびは彼の女人、紅裳のひとりを偕ひ来と見ゆるに、そのすがた尋常よのつねならず艶だちたり。やうやう近うなりぬ。
『聊斎志異』より (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)