“こうずゐ”の漢字の書き方と例文
語句割合
洪水100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
我国に大小の川々幾流いくすぢもあるなかに、此渋海川しぶみがはにのみかぎりて毎年まいねんたがはず此事あるもとすべし。しかるに天明の洪水こうずゐ以来此事たえてなし。
まだあつ空氣くうきつめたくしつゝ豪雨がううさら幾日いくにち草木くさきいぢめてはつて/\またつた。例年れいねんごと季節きせつ洪水こうずゐ残酷ざんこく河川かせん沿岸えんがんねぶつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ノアの洪水こうずゐのやうに、家そのものが、ぞつぷりと、水浸しにあつてゐるやうだ。眼を閉ぢると、自分の皮膚の筋肉の間をとほつて、心臓の音が、いやに判然はつきりと耳についた。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)