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くわうせうじ
昔よりして
界隈では、
通寺町保善寺に
一樹、
藁店の
光照寺に
一樹、とともに、
三枚振袖、
絲櫻の
名木と、
稱へられたさうである。
取出し祐然に
與へ是は
輕少ながら我々より
當座の
回向料なり
尚又江戸表へ立歸らば
宜く
披露致し御
沙汰有之候
樣取計ひ申すべしと
挨拶に及び夫より祐然に
暇を告げ
光照寺を
或日の
午さがり、
尼ヶ
瀬町の
光照寺といふ寺へ、
身装の正しい若者が一人訪れて来た。
聞つけ
尋ね來り見れば娘の澤の井と
嬰孩の
死骸に取付樣々の
謔言を
言立狂氣の如き有樣なれば
種々賺し
宥め
兩人の
死骸を
光照寺といふ一
向宗の寺へ
葬むりしがお三婆は
狂氣なし
種々の事を