“くすね”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
松脂33.3%
窃取33.3%
薬煉33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
学士は弓を入れた袋や、弓掛ゆがけ松脂くすねたぐいを入れたかばんを提げた。古い城址じょうし周囲まわりだけに、二人が添うて行く石垣の上の桑畠も往昔むかしいかめしい屋敷のあったという跡だ。
岩石の間 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
これなんでも下婢かひ下男げなん窃取くすねるに相違さうゐない、一ばん計略はかりごともつためしてやらう。
猪のあぶら松脂まつやにとを煮溜めた薬煉くすね弓弦ゆづるを強めるために新らしく武器庫ぶきぐらの前で製せられた。兵士つわものたちは、この常とは変って悠々閑々ゆうゆうかんかんとした戦いの準備を心竊こころひそかわらっていた。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)