“くしまき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
櫛巻79.6%
櫛卷20.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
髪も少し濡れたとみえて、ほつれ毛のうずが、象牙ぞうげの白さへペッタリとついているのを、指でいて櫛巻くしまきの根へなでつけながら
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それでも髪を櫛巻くしまきに結った顔色の妙に黄色いその女と、目つきの険しい男とをこの出刃庖丁と並べて見た時はなんだか不安なような感じがした。
芝刈り (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
薄い頭髪、然うとは見えぬやうにきように櫛卷くしまきにして、兩方りやうほう顳顬こめかみ即効紙そくかうしを張ツてゐた。白粉燒おしろいやけ何方どつちかといふと色は淺黒あさぐろい方だが、鼻でも口でも尋常じんじやうにきりツと締ツてゐる。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
とくと見らるゝに年のころ三十歳ばかり顏色がんしよく痩衰やせおとろにくおちほねあらはれ何樣いかさま數日拷問がうもんに苦しみし體なり扨又女房お節を見らるゝにかれとても顏色がんしよくさら人間にんげんうるほひなくいろ蒼然あをざめて兩眼を泣脹なきはら櫛卷くしまきに髮を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)