“きんかく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
巾幗37.5%
金革37.5%
睾隠12.5%
謹恪12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
巾幗きんかくというのは、まだこうがいかざす妙齢にもならない少女が髪を飾るぬのであって、蜀の人はこれを曇籠蓋どんろうがいともいう。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かしらよりあしにいたるまでものこと/″\けものかはをもつてこれを作る。とほればさるにしてかほは人也。金革きんかくしきねにすとはかゝる人をやいふべき。此ものらがこゝろざす所は我国の熊にあり。
その遅く、睾隠きんかくしに片手をもたれかけて、便所紙の箱に頭を入れ、うつぶせに倒れていた宮口が、出されてきた。唇の色が青インキをつけたように、ハッキリ死んでいた。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
何処どこまでも謹恪きんかくで細心な、そのくせ商売人らしい打算にうとい父の性格が、あまりに痛々しく生粋の商人の前にさらけ出されようとするのが剣呑けんのんにも気の毒にも思われた。
親子 (新字新仮名) / 有島武郎(著)