“おっかさん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
母様51.4%
母上20.0%
阿母8.6%
母親8.6%
令慈2.9%
2.9%
御母様2.9%
御養母2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
でもおあいにくさまだが吾家うち母様おっかさんはおまえの心持を見通していらしって、いろいろな人にそう云っておおきになってあるから
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
有ったってそれを渡したらうちで困って了う。可いよ、明日あした母上おっかさんが来たら私がきっぱりお謝絶ことわりするから。そうそうは私達だって困らアね。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「実はこの間見えた時も、ちょっとその話をしたんですがね。君がいつまでも強情を張ると心配するのは阿母おっかさんだけで、可愛想だから、今のうちに早く身を堅めて安心させたら善かろうってね」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
私の母親の亡くなったのは、あなたの母親おっかさんより、二年ばかり前だったろう。
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「何をそう拗捩すねたンだろう? 令慈おっかさんしかられたね? え、そうでない。はてな」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
北小路さんは自分がちっとも家政ができないにおっかさんがたいへんやさしくするものだから同居に限るっていうし、大久保さんはまたおっかさんがやかましやだから別居論の勇将だし、それはおかしいの。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
お君はのちに、御母様おっかさんがそうしておいたのだ、と言ったが、知らず堂守の思違おもいちがいであったろう。
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
よほど気の晴れることがある。君なんぞは御養母おっかさんもああいう風だし。気のむすぼれるももっともです。干渉するようだが僕がせわをしようから。レディ篠原をこしらえ給えナ。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)