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阿母
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おっかさん
ふりがな文庫
“
阿母
(
おっかさん
)” の例文
死ぬる二三日前、彼女はぶらりと起きて来て、産後の弱った体で赤ん坊を見て居る母の
背
(
うしろ
)
に立ち、わたしが赤ん坊を見て居るから
阿母
(
おっかさん
)
は少しお休みと云うた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「実はこの間見えた時も、ちょっとその話をしたんですがね。君がいつまでも強情を張ると心配するのは
阿母
(
おっかさん
)
だけで、可愛想だから、今のうちに早く身を堅めて安心させたら善かろうってね」
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
(貴下のお
亡
(
なく
)
なんなすった
阿母
(
おっかさん
)
のお友だちです。)
朱日記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
やがて
阿母
(
おっかさん
)
が出て来た。沈着な阿母も、挨拶半に顔が劇しく
痙攣
(
けいれん
)
して、涙と共に声を呑んだ。彼は人の子を殺した
苛責
(
かしゃく
)
を劇しく身に受け、唯黙って辞儀ばかりした。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
まあどうして、あんなに聞き訳がないんでございましょう。何か云い出すと、
阿母
(
おっかさん
)
私
(
わたし
)
はこんな
身体
(
からだ
)
で、とても家の面倒は見て行かれないから、藤尾に
聟
(
むこ
)
を貰って、
阿母
(
おっか
)
さんの世話をさせて下さい。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
「わたしが
快
(
よ
)
くなったら如何でもして恩報じをするから、今夜は
苦艱
(
くげん
)
だから、済まないが阿爺さん起きて居てお呉れ、
阿母
(
おっかさん
)
は赤ん坊や何かでくたびれきって居るから」
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
彼人
(
あのひと
)
の顔を見るたんびに
阿母
(
おっかさん
)
は
疳癪
(
かんしゃく
)
が起ってね。……
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“阿母”の意味
《名詞》
母親を敬い、親しみをこめていう語。
乳母。
(出典:Wiktionary)
阿
漢検準1級
部首:⾩
8画
母
常用漢字
小2
部首:⽏
5画
“阿母”で始まる語句
阿母様
阿母樣
阿母加奈志
阿母嘉那志