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えきまえ
そして、
駅前から、あちらの
山のふもとの
村々へいく、
馬車がとまっていました。いぜんには、バスが
往復していたが、
戦争がはじまってから、
馬車にかわったのでした。
頭の
上の
拡声器から、
女の
声が、がなりはじめて、
夏ものの
投げ
売り
宣伝や、
駅前に
喫茶店が
開業した
広告や、その
他うるさくさえ
思ったのを、なに
町なん
丁目のくつ
店では
駅前の
広場で、
二人の
女はとなりあって、その
日の
新聞を、ゆき
来の
人に
売っていました。
一人は、もう
年をとった
母親であったが、
一人は、まだ
若い、
赤ん
坊をおぶった
女でありました。