“あつけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
呆氣53.6%
呆気39.3%
飽氣4.8%
暑気1.2%
飽気1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
而かも私の訪問がだしぬけであつたので、呆氣あつけにとられながら小躍りして喜んだ。然し、いつもながら聲はろくに出なかつた。
梅雨紀行 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
これにや一座も、呆気あつけにとられた。——とられた筈さ。そこにゐた手合てあひにや、遊扇いうせんにしろ、蝶兵衛てふべゑにしろ、英語の英の字もわかりやしない。
南瓜 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
あしもとが本當ほんたうぢやねえからずんぶらのめつちやつたもんでさ、本當ほんたう飽氣あつけねえはなしで、それお内儀かみさんわしあね他人ひと死骸しげえ見付めつけて大騷おほさわぎしてらせにたら
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
義助 (姿は見えないで)よしめ、また屋根へ上っとるんやな。こなにかんかん照っとるのに、暑気あつけするがなあ。
屋上の狂人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
義助 義太郎よしたろうを降してくれんか。こんなに暑い日に帽子も被らんで、暑気あつけがするがなあ。どこから屋根へ上るんやろ。この間いうた納屋なやのところは針金を張ったんやろな。
屋上の狂人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「それぢや左様なら。何だか飽気あつけないやうね。今度は朝から入らつしやいよ。青木さんには少しくらゐ留守をして戴いたつていゝわ。お午の代りにお蕎麦そばでもさう言つといて出て来れば。」
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)