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誰
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だ
ふりがな文庫
“
誰
(
だ
)” の例文
……それから以来は
誰
(
だ
)
れがやつても伯母の方から来るのが型になつてしまつたんですが……なかにはかういつた過ちの功名もありました。
癖
(新字旧仮名)
/
喜多村緑郎
(著)
氣
(
き
)
の
早
(
はや
)
い
子
(
こ
)
だねとお
京
(
きやう
)
の
諭
(
さと
)
せば、そんならお
妾
(
めかけ
)
に
行
(
ゆ
)
くを
廢
(
や
)
めにしなさるかと
振
(
ふり
)
かへられて、
誰
(
だ
)
れも
願
(
ねが
)
ふて
行
(
ゆ
)
く
處
(
ところ
)
では
無
(
な
)
いけれど
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
にんじん(押入れの奥である。二本の指を口の中へ、一本を鼻の孔へつっこみ)——
誰
(
だ
)
れもかれも、
孤児
(
みなしご
)
になるってわけにゃいかないや。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
仏教だけの理論ではないのです。それは、いつどこでも
誰
(
だ
)
れもが、必ず認めねばならぬ、宇宙の真理です。偽りのない現前社会の事実です。
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
と
云
(
い
)
つて、
若
(
も
)
し
私
(
わたし
)
が
同
(
おな
)
じやうでなかつたら
何
(
ど
)
うなるんでせう、
此
(
この
)
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
で
誰
(
だ
)
れが
私
(
わたし
)
なんでせう!まァ、それは
大
(
おほ
)
きな
謎
(
なぞ
)
だわ!
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
▼ もっと見る
しかし、これだけでは、どれが
誰
(
だ
)
れの弾丸で、どれが熊の
生命
(
いのち
)
をとつたのか分りませんから、二人は
小刀
(
マキリ
)
を出して、その
局所
(
ところ
)
を切り開いてみました。
熊捕り競争
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
それを私は
誰
(
だ
)
れ
憚
(
はばか
)
らずドシドシ雑誌に発表したので、どうも松村氏は面白くない、つまり嫉妬であろう。ある時
牧野富太郎自叙伝:01 第一部 牧野富太郎自叙伝
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
「文章?
誰
(
だ
)
れの文章だい」「誰れのか分らんよ」「無名氏か、無名氏の作にも随分善いのがあるからなかなか馬鹿に出来ない。全体どこにあったのか」
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
少くも骨の一片位はなくてはならんはずだが、品物はそのまま
其処
(
そこ
)
に身体は
何処
(
どこ
)
か
渓間
(
たにま
)
へでも吹飛されたものか、この秘密は
恐
(
おそら
)
くは
誰
(
だ
)
れも
解
(
と
)
くものはあるまい
越中劍岳先登記
(新字新仮名)
/
柴崎芳太郎
(著)
けれども鶴だって
乃公
(
おれ
)
に喰わせなければ
死人
(
しにん
)
も同じ事だと答えたような
塩梅式
(
あんばいしき
)
で、
何時
(
いつ
)
も
冷
(
ひや
)
かして面白がって居る中に、
或
(
あ
)
るとき
長与専斎
(
ながよせんさい
)
か
誰
(
だ
)
れかと相談して
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
学生は頭をかしげながら「一体
貴方
(
あなた
)
はどこからきたのか」ときく。「日本からきた」「いつきたか」「今日きた」「この大学で
誰
(
だ
)
れも知らないのか」「知らない」。
アラスカ通信
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
「
誰
(
だ
)
れ
彼
(
か
)
れと申すより、最初に新進作家の
小栗緑太郎
(
おぐりりょくたろう
)
さんにお願いいたし度いと存じます、お話が済んだら、小栗さんから次の話し手を御指名下さるように願います」
奇談クラブ〔戦後版〕:06 夢幻の恋
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
何処
(
どこ
)
の料理は
美味
(
うま
)
いとか
不味
(
まず
)
いとか言われても
誰
(
だ
)
れの料理だと知っている人は
滅多
(
めった
)
にありません。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
(第一おら、
下座
(
しもざ
)
だちゅうはずぁあんまい、ふん、お
椀
(
わん
)
のふぢぁ欠げでる、油煙はばやばや、さがなの眼玉は白くてぎろぎろ、
誰
(
だ
)
っても
盃
(
さかずき
)
よごさないえい
糞
(
くそ
)
面白ぐもなぃ)
とっこべとら子
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「プロレタリアに故郷はない」とかいう、
誰
(
だ
)
れかの言葉を思い出して鷲尾は苦笑しながら田圃を横切った。百姓家などもまじっている部落は、もう見知らない人ばかりだった。
冬枯れ
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
ヂュリ あの
方
(
かた
)
は、ありゃ
誰
(
だ
)
れ? その
後
(
あと
)
から
行
(
ゆ
)
かッしゃる……ありゃ
踊
(
をど
)
らなんだ
人
(
ひと
)
ぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
「いや、いや、ここは
誰
(
だ
)
れに来て貰わなくていい所なんだ。やはりホテルなど要らんね」
雲南守備兵
(新字新仮名)
/
木村荘十
(著)
それで一人の
老翁
(
ろうおう
)
を日夜、家の門に立たせて護らせている。この老翁は利巧な老人であった。智識にかけてはこの町の人の
誰
(
だ
)
れよりも
優
(
まさ
)
って困難な問いを考え、また複雑な謎を解した。
薔薇と巫女
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
『少しお
訊
(
たず
)
ねしますがね。この造船所の構内で、
茲
(
ここ
)
一両日の間に、
誰
(
だ
)
れか誤って機械油をぶちまけて
了
(
しま
)
った、と言う様な事はなかったでしょうか? ほんの
一寸
(
ちょっと
)
した事でいいんですが——』
カンカン虫殺人事件
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
秩父の山に偃松無しとは、
誰
(
だ
)
れ主張するともなく、一般に認められていた事実らしかった。
一寸
(
ちょっと
)
考えて無理のない話である。が、それは真実では無かった。破風山には立派に偃松が生えている。
秩父の奥山
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
どの国でいつ
頃
(
ごろ
)
始まって、どう流れたものか、どう世界へ
拡
(
ひろ
)
がったか、
誰
(
だ
)
れが発明したものか一切不明であります、
勿論
(
もちろん
)
私は歴史的な事を調べる事がうるさい性質ですからなお
更
(
さ
)
らわかりません。
楢重雑筆
(新字新仮名)
/
小出楢重
(著)
「
串
(
じょう
)
、
串戯
(
じょうだん
)
をするな、
誰
(
だ
)
、誰だよ、御串戯もんですぜ。
藪
(
やぶ
)
から棒に土足を突込みやがって、人、人の裾を引張るなんて、土、土足でよ、
足
(
あ
)
、足ですよ、失礼じゃねえか、
何
(
な
)
、何だな、
誰
(
だ
)
、誰だな。」
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
誰
(
だ
)
れぞに問われたら、市へ奉公にやったと云うとくがえいぜ。」
電報
(新字新仮名)
/
黒島伝治
(著)
かなり夜になっても
誰
(
だ
)
あれも意
志
(
ママ
)
の悪い様に訪ねて来なかった。
千世子(三)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
「アハハハハ。なんち云うて赤いゆもじは
誰
(
だ
)
がためかい」
斜坑
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
泣いてゐるとは
誰
(
だ
)
れが知ろ
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
「わかって?
誰
(
だ
)
あれ?」
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
安「
誰
(
だ
)
れが飯を吐いたか」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
誰
(
だ
)
……誰れが」
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
唯
(
たゞ
)
何事
(
なにごと
)
も
耻
(
はづ
)
かしうのみ
有
(
あり
)
けるに、
或
(
あ
)
る
霜
(
しも
)
の
朝
(
あさ
)
水仙
(
すいせん
)
の
作
(
つく
)
り
花
(
ばな
)
を
格子門
(
かうしもん
)
の
外
(
そと
)
よりさし
入
(
い
)
れ
置
(
お
)
きし
者
(
もの
)
の
有
(
あり
)
けり、
誰
(
だ
)
れの
仕業
(
しわざ
)
と
知
(
し
)
るよし
無
(
な
)
けれど
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
『
頭
(
あたま
)
を
刎
(
は
)
ねるぞ!』と
女王樣
(
ぢよわうさま
)
が
聲
(
こゑ
)
のあらん
限
(
かぎ
)
り
叫
(
さけ
)
ばれました。
誰
(
だ
)
れ
一人
(
ひとり
)
として
縮
(
ちゞ
)
み
上
(
あが
)
らぬものはありませんでした。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
余が今見た影法師も、ただそれきりの現象とすれば、
誰
(
だ
)
れが見ても、
誰
(
だれ
)
に聞かしても
饒
(
ゆたか
)
に詩趣を帯びている。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
にんじんは、一人離れて、着物を
脱
(
ぬ
)
ぎはじめる。
瘠
(
や
)
せているところや、足の
恰好
(
かっこう
)
を見られるのがいやでもあるが、それより、ひとりで、
誰
(
だ
)
れ
憚
(
はばか
)
らず
顫
(
ふる
)
えたいのだ。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
夫
(
そ
)
れから先方へ使者に行くのは
誰
(
だ
)
れ、脅迫するのは誰れと、どうにも
斯
(
こ
)
うにも手に余る
奴
(
やつ
)
ばかりで、
動
(
やや
)
もすれば
手短
(
てみじか
)
に
打毀
(
うちこわ
)
しに行くと云うような
風
(
ふう
)
を見せる奴もある。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
誰
(
だ
)
れが
詠
(
よ
)
んだ歌だか、私にはわかりませんが、たしかにかみしめ、味わうべき歌だと思います。
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
ヂュリ
今
(
いま
)
戸口
(
とぐち
)
から
出
(
で
)
てゆかうとしてゐるのは
誰
(
だ
)
れ?
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
「軍曹殿、
誰
(
だ
)
れか応援に出して置きませんと——」
雲南守備兵
(新字新仮名)
/
木村荘十
(著)
「
誰
(
だ
)
あれも面倒を見てくれる者がないんだ。」
橇
(新字新仮名)
/
黒島伝治
(著)
それで
誰
(
だ
)
っても負げるんでがんす……
春と修羅 第三集
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
誰
(
だ
)
あれも来やしなかったろうね。
栄蔵の死
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
「
誰
(
だ
)
、誰です。」
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
女「
誰
(
だ
)
れが」
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
あゝ
宜
(
よ
)
く
私
(
わたくし
)
を
高坂
(
かうさか
)
の
録之助
(
ろくのすけ
)
と
覺
(
おぼ
)
えて
居
(
ゐ
)
て
下
(
くだ
)
さりました、
辱
(
かたじけ
)
なう
御座
(
ござ
)
りますと
下
(
した
)
を
向
(
む
)
くに、
阿關
(
おせき
)
はさめ/″\として
誰
(
だ
)
れも
憂
(
う
)
き
世
(
よ
)
に
一人
(
ひとり
)
と
思
(
おも
)
ふて
下
(
くだ
)
さるな。
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
父さんは
誰
(
だ
)
あれも知らない——母さんも、兄貴も、
姉
(
ねえ
)
さんも誰あれも知らない文句をひと
言
(
こと
)
いうんだ。それを知っているのは、父さんと僕とだけさ。すると、金庫の扉が開く。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
『
誰
(
だ
)
れがお
前
(
まへ
)
の
云
(
い
)
ふことなぞを
聞
(
き
)
くものか?』と
云
(
い
)
つて
愛
(
あい
)
ちやんは、(
此時
(
このとき
)
までに
大
(
おほ
)
きくなれるだけ
充分
(
じうぶん
)
大
(
おほ
)
きくなつてゐました)『お
前
(
まへ
)
は
骨牌
(
カルタ
)
の
一組
(
ひとくみ
)
に
過
(
す
)
ぎないではないか!』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
この工風は私の新発明ではない、
曾
(
かつ
)
て
誰
(
だ
)
れかに
聞
(
きい
)
たことがあるから
遣
(
やっ
)
て見たのです。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
段々聞いて見ると、与次郎は従来から此雑誌に関係があつて、
閑暇
(
ひま
)
さへあれば殆んど毎号筆を執つてゐるが、其代り雅名も毎号変へるから、二三の同人の
外
(
ほか
)
、
誰
(
だ
)
れも知らないんだと云ふ。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
ヂュリ
乳母
(
うば
)
、こゝへ
來
(
き
)
や。あのお
方
(
かた
)
は
誰
(
だ
)
れ?
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
夫
(
そ
)
れならどうしてと
問
(
と
)
はれゝば
憂
(
う
)
き
事
(
こと
)
さまざま
是
(
こ
)
れは
何
(
ど
)
うでも
話
(
はな
)
しのほかの
包
(
つゝ
)
ましさなれば、
誰
(
だ
)
れに
打明
(
うちあ
)
けいふ
筋
(
すぢ
)
ならず、
物言
(
ものい
)
はずして
自
(
おの
)
づと
頬
(
ほゝ
)
の
赤
(
あか
)
うなり
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「僕の前任者が、
誰
(
だ
)
れに乗ぜられたんです」
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“誰(誰(小説))”の解説
「誰」はこの項目に転送されています。
「誰」の語義については、ウィクショナリーの「誰」、または「だれ」の項目をご覧ください。
Wikipediaテンプレートについては「Template:誰」をご覧ください。
『誰』(だれ)は、太宰治の短編小説。
(出典:Wikipedia)
誰
常用漢字
中学
部首:⾔
15画
“誰”を含む語句
誰某
誰何
誰人
誰々
誰彼
誰方
誰様
誰一人
彼誰時
誰奴
誰樣
誰家
誰憚
誰故
何誰
誰袖
誰方様
誰方樣
誰君
誰某公
...