“誰樣”のいろいろな読み方と例文
新字:誰様
読み方割合
どなた60.0%
たれさま40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
誰樣どなたも又のちほど遊ばせて下され、これは御世話と筆やの妻にも挨拶して、祖母ばゝが自からの迎ひに正太いやが言はれず、其まゝ連れて歸らるゝあとは俄かに淋しく
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ば助けてやるがよし誰樣どなたも客人方に盜まれし品はなきやといふにとなり座敷の客は寢惚眼ねぼけまなこにてキヨロ/\しながら拙者は大事の者が見えぬなり早々さう/\詮議せんぎなされて下されよと云ゆゑ大事な者とは何なりやとひけるに客人ちと申兼たるが御寶おたから紛失ふんじつ致し然も昨日きのふかひたてなりと云ば皆々成程犢鼻褌ふんどしでござるか夫は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
富貴ふうきには親類顏しんるゐがほ幾代先いくだいさきの誰樣たれさまなに縁故えんこありとかなしとかねこもらぬしまでが實家さとあしらひのえせ追從つゐしよう
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
こゑきくよすがもらざりければ、別亭はなれ澁茶しぶちやすゝりながらそれとなき物語ものがたり、この四隣あたりはいづれも閑靜かんせいにて、手廣てびろ園生そのふ浦山うらやましきものなり、此隣このとなりは誰樣たれさま御別莊ごべつさう
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)