“誰何”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すいか87.1%
すゐか4.3%
どなた4.3%
ただ1.4%
たゞ1.4%
とが1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかるにその物音に蓉子は目をさまして誰何すいかしたので、賊は俄然がぜん居直りとなり手にせる出刃庖丁を蓉子の前に突きつけておどかした。
黄昏の告白 (新字新仮名) / 浜尾四郎(著)
喜太郎は狼狽うろたへながら、しはがれた声で闇の中の見知らぬ人間を誰何すゐかした。が、相手はまだ笑ひ声を収めたまゝ、ぢつとしてゐる。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
いはずつむる目元めもとうとくなりてや不審いぶかしげに誰何どなたさまぞとはるゝもつらしおたか頭巾づきん
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
髪は塵埃ほこりまみれてしらけ、面は日に焼けて品格ひんなき風采ようすのなおさら品格なきが、うろうろのそのそと感応寺の大門を入りにかかるを、門番とがり声で何者ぞと怪しみ誰何ただせば
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
髪は塵埃ほこりまみれて白け、面は日に焼けて品格ひんなき風采やうすの猶更品格なきが、うろ/\のそ/\と感応寺の大門を入りにかゝるを、門番尖り声で何者ぞと怪み誰何たゞせば、吃驚して暫時しばらく眼を見張り
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
老いたる番僧はわが出づるを見つれど、許可を得たるものとや思ひけん、我を誰何とがめざりき。