“すいか”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:スイカ
語句割合
西瓜54.4%
誰何31.6%
水瓜7.8%
水火1.6%
垂下1.0%
垂加1.0%
椎花1.0%
水禍0.5%
酔歌0.5%
酔醒0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
部屋のテーブルのうえに西瓜すいかがあった。グーロフは一きれ切って、ゆっくりと食べはじめた。沈黙のうちに少なくも半時間は過ぎた。
僕の悪い風態が、時々僕を交番や、密行の刑事達に誰何すいかさせた。僕はこれまで、交番を、穏やかな心持では通ることが出来なかつた。
海の霧 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
コロロフォルムを嗅がして置いて枕の上に混沌としているやつを、水瓜すいかを割るように斧でざっくり遣る手口、コウツもヘルグラインも耐ったものではない。
斧を持った夫人の像 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
それもあるだろう。けれども、それよりももっと、きみ自身のために。僕としては、水火すいか
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
半空なかそらより一文字に垂下すいかして、岌々きゆうきゆうたるそのいきほひほとんながむるまなことまらず。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
式部は越後の人で垂加すいか流の神学軍学をよくしたが、その説くことが皇室を尊崇しするどく幕府を難ずるので、ついに捕縛されたうえ、同じ七月には式部とは共謀の嫌疑で十七人の公卿くげも罰せられた。
艶書 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
昭和六年一月十七日 椎花すいか庵招宴。
五百句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
もっとも洋裁学院も、あれからずっと休みなのであったが、夙川しゅくがわ松濤しょうとうアパートの方は幸いに水禍すいかを免れたので、製作の仕事を続ける分には差支えないのだけれども
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
それに生憎あいにくと、水禍すいかから以後はすっかり天候が恢復して日照りがつづくので、一層埃が立ち迷って、名だたる高級住宅地の蘆屋の風致も、今年ばかりは見る影もなかった。
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
罰は罰として、後日、きびしいお沙汰あればよいでしょう。ひとまず、今日のところは、ご猶予ねがわしゅう存じます。満庭の兵も、あのように、みな酔歌すいかして、ご就任を
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
百八の名ここに揃い、宋江、酔歌すいかして悲腸を吐くこと
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
寒さ暑さで飲む人への心持もちがうだろうし、息せき切ってきた人の水の飲み方と、酔醒すいかの水千両の飲み方ももちろんちがった。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)