“不味”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まず75.6%
まづ18.8%
ふみ1.9%
まずい1.3%
つまら0.6%
まずく0.6%
まづい0.6%
まづさ0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、それを持って来て、こっそりその日の夕飯後に供すると、良人、二口三くち食べたかと思うと、たちまち不味まずそうにさじを捨てて
字で書いた漫画 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
皿に手を附けずに居ると料理が不味まづいからだらうと云つて夫人の心配せられるのが気の毒なので、我慢がまんして少しでも頂くことにして居た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
さぞ不味ふみにおあじわいになったことも多かったろう、当年の疳癪など、芸術家としての疳癪で、むしろ、思出は悪くないと思った。
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
……モカさんモカさん、保証してもいい、こういう人達の食べ物が、どんな贅沢ぜいたくでどんなにしつっこく、どんなに不味まずいかということが、すぐにお前さん達に解るだろうとな。
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
仕方しかたがない……しく此餅これみんなさらんでの……さアうか不味つまらない物だが子供衆こどもしうげてください。
第一豚の元祖たるいのししの肉が欧羅巴辺よーろっぱへんのは非常に不味まずくって支那のは非常に美味いそうだ。欧羅巴は土地が平坦でないから猪が常に筋肉を労してその肉が硬い。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
自分の前には地酒の不味まづいのながら、二三本の徳利が既に全く倒されてあつて、名物の蕎麦そばが、椀に山盛に盛られてある。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
無言に點頭うなづいて、自分は坐つてまた横になつて、先づ菓子を頬張つた。渇き切つた咽喉を通つて行くその不味まづさ加減と云つたら無い。思はずも顏をしかめざるを得なかつた。
一家 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)