トップ
>
軟泥
>
なんでい
ふりがな文庫
“
軟泥
(
なんでい
)” の例文
ここはいわゆる
海嶺
(
かいれい
)
というところらしく、ゆるやかな起伏のある丘をなしていて、歩くたびに海底の
軟泥
(
なんでい
)
は煙のようにまいあがる。
地球発狂事件
(新字新仮名)
/
海野十三
、
丘丘十郎
(著)
利爪
(
りそう
)
深くその身に入り、諸の小禽痛苦又声を発するなし。則ちこれを
裂
(
さ
)
きて
擅
(
ほしいまま
)
に
噉食
(
たんじき
)
す。或は
沼田
(
しょうでん
)
に至り
螺蛤
(
らこう
)
を
啄
(
ついば
)
む。螺蛤
軟泥
(
なんでい
)
中にあり、心
柔輭
(
にゅうなん
)
にして唯温水を
憶
(
おも
)
う。
二十六夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
たぶん適当な
軟泥
(
なんでい
)
の層をかぶっている事が条件であるらしい。しかしもしも軟泥の層が単なるリュブリケーターとして作用しているのなら、何も人造石対ゴムに限る必要はないはずである。
日常身辺の物理的諸問題
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
雨あがりの
軟泥
(
なんでい
)
の路面に、青白い右腕がニューッと伸びていて、一面に黒い泥がなすりついている——と思ったら、それは真赤な
血痕
(
けっこん
)
だった。
疑問の金塊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
利爪
(
りそう
)
深くその身に入り、諸の小禽痛苦又声を発するなし、
則
(
すなわ
)
ちこれを
裂
(
さ
)
きて
擅
(
ほしいまま
)
に
噉食
(
たんじき
)
す。或は
沼田
(
しょうでん
)
に至り、
螺蛤
(
らこう
)
を
啄
(
ついば
)
む。螺蛤
軟泥
(
なんでい
)
中にあり、心
柔輭
(
にゅうなん
)
にして唯温水を
憶
(
おも
)
う。
二十六夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
▼ もっと見る
軟泥
(
なんでい
)
を背景として、人骨がちらばっており、
深海魚
(
しんかいぎょ
)
の
燐光
(
りんこう
)
が
気味
(
きみ
)
わるく
点
(
つ
)
いたり消えたりするところもとび越えて、底知れぬ岩の
斜面
(
しゃめん
)
にそっておりていく。
ふしぎ国探検
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
利爪
(
りそう
)
深くその身に入り、諸の小禽痛苦又声を発するなし。則ちこれを
裂
(
さ
)
きて
擅
(
ほしいまま
)
に
噉食
(
たんじき
)
す。
或
(
あるい
)
は
沼田
(
しょうでん
)
に至り、
螺蛤
(
らこう
)
を
啄
(
ついば
)
む。螺蛤
軟泥
(
なんでい
)
中にあり、心
柔輭
(
にゅうなん
)
にして、唯温水を
憶
(
おも
)
う。
二十六夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
軟泥
(
なんでい
)
の中に、
鉛
(
なまり
)
の靴がずぶずぶとめりこんで、あたりは煙がたちこめたように
濁
(
にご
)
ってしまった。
海底都市
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そういって語る安宅の顔付には、その年頃の
溌刺
(
はつらつ
)
たる青年とは思えず、どこか海底の
小暗
(
こぐら
)
い
軟泥
(
なんでい
)
に
棲
(
す
)
んでいる
棘皮
(
きょくひ
)
動物の精が不思議な
身
(
み
)
の
上咄
(
うえばなし
)
を訴えているという風に思われた。
三人の双生児
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
その
軟泥
(
なんでい
)
の寝床のうえに、怪塔は横たおしになったまま、じっとしていました。
怪塔王
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“軟泥”の意味
《名詞》
海底に堆積した、プランクトンの遺骸が30%以上含まれる軟らかい泥。
(出典:Wiktionary)
“軟泥”の解説
軟泥(en: ooze)とは、海洋底の堆積物(遠洋性堆積物)で、微小なプランクトンの遺骸が30%以上含まれる、柔らかく泥状で細粒なもののことである。軟泥を構成する成分によって石灰質軟泥と珪質軟泥の2つに分けられる。
(出典:Wikipedia)
軟
常用漢字
中学
部首:⾞
11画
泥
常用漢字
中学
部首:⽔
8画
“軟”で始まる語句
軟
軟風
軟弱
軟化
軟禁
軟毛
軟体
軟肉
軟柔
軟打