駕籠脇かごわき)” の例文
お駕籠先の左右に立ちましたのはお簾先すだれさきと申します御家来、または駕籠の両側に附添うて居りますがお駕籠脇かごわき、そのあとがお刀番でございます
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
觸出ふれだして天一坊は直樣敷臺より乘物のりものにて立出れば越前守は徒跣はだしにて門際もんぎはまで出て平伏す駕籠脇かごわきすこし戸を引ば天一坊は越前ゐるかと云に越前守ハツと御うけ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「わしも一町や二町、あれで乘りましたやろ。駕籠の側離れると病人がわめき出してころげ出さうとするもんやよつて、到頭駕籠脇かごわき武士さむらひみたいなことを初めて勤めてしまうた。」
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
以て願ひますと差出するに駕籠脇かごわきさむらひ請取駕籠の中に差出さしいだせば酒井侯中よりの女の樣子を倩々つく/″\見らるゝに如何にも痩衰やせおとろうれひに沈みし有樣なれば駕籠を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
青竹にはさみ往來の傍らに平伏なし大音上で願ひ上ますと青竹を差出せば松平縫殿頭ぬひのかみ殿駕籠を止めよと聲をかけらるれば駕籠脇かごわきの侍士石井彌兵衞右の訴状を受取り駕籠かごの中へ差出すを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)