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駅逓
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えきてい
ふりがな文庫
“
駅逓
(
えきてい
)” の例文
旧字:
驛遞
まるで
駅逓
(
えきてい
)
馬車みたいに、のべつ書きどおしで、ほかに打つ手がない。そのどこがすばらしいか、明るいか、ひとつ伺いたいものだ。
かもめ:――喜劇 四幕――
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
明日
(
あす
)
はいくらと
駅逓
(
えきてい
)
局(その頃はもう郵便局と云っておりましたが、お父様は矢張りこんな風に昔の名前を云っておられました)
押絵の奇蹟
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
不躾
(
ぶしつけ
)
でもある。あらためて翁と呼ぶ。翁が今住んで居る家は、明治三十九年に出来た官設の
駅逓
(
えきてい
)
で、四十坪程の質素な木造。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
つくづくと見まわした沿道の風景はまだ記憶に生々しい。だが、その変化は更にはげしかった。まっ先に気づくのは、息つぎ場所の
駅逓
(
えきてい
)
である。
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
去年の十月末に出した江戸の便りが、年を越えて今頃やっと着くほど、道中の
駅逓
(
えきてい
)
も、宿々の秩序も、表面は穏やかに見えながら、まだ完全でない社会である。
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
露領時代のままの
駅逓
(
えきてい
)
が或る林中に幽かに薄紫の炊煙を立てているのも見た。その駅逓は丸太組で、極めて簡朴な、そうして異国風の雅味を持った建築であった。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
栄吉は彼の前にいろいろな改正の印鑑を取り出して見せた。あるものは京都府の
駅逓
(
えきてい
)
印鑑、あるものは
柏崎
(
かしわざき
)
県の駅逓印鑑、あるものは民政裁判所の判鑑というふうに。
夜明け前:03 第二部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
ビクターに入っている「辻音楽師」「春の夢」「鱒」「水に寄せて歌える」はその最も傑出したもので、「道しるべ」「お休み」「菩提樹」「
駅逓
(
えきてい
)
」はこれに次ぐだろう。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
アメリカに以前
駅逓
(
えきてい
)
総監までつとめたことのあるバアルソンといふ爺さんがある。この爺さんはざつと数へて四十年もの間、毎日毎日蝙蝠傘を持ちあるいてゐるので聞こえた人である。
茶話:07 大正十四(一九二五)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
それから『
駅逓
(
えきてい
)
』(一三四二)『
何処
(
どこ
)
へ』『
隠遁
(
いんとん
)
』(DA一二一九)というところであろうか。
名曲決定盤
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
、
野村長一
(著)
早朝関翁以下
駅逓
(
えきてい
)
の人々に別を告げる。斗満橋を渡って、見かえると、谷を
罩
(
こ
)
むる
碧
(
あお
)
い
朝霧
(
あさぎり
)
の中に、関翁は此方に向い、
杖
(
つえ
)
の
頭
(
かしら
)
に両手を
組
(
く
)
んで其上に
額
(
ひたい
)
を
押付
(
おしつ
)
けて居られた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
朱
(
しゆ
)
の色の
駅逓
(
えきてい
)
馬車
(
ぐるま
)
跳
(
をど
)
りゆく。
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
片山君等が最初に建てた小舎だが、便利のわるい為め見すてゝ
川側
(
かわはた
)
に移ったそうな。何時の間にか㓐別橋に来た。先夜は可なりあるように思ったが、
駅逓
(
えきてい
)
から十丁には過ぎぬ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
駅逓
(
えきてい
)
の
局
(
きよく
)
の
長壁
(
ながかべ
)
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
“駅逓(駅逓所)”の解説
駅逓所(旧字体:驛遞所、えきていじょ・えきていしょ)は、幕末から昭和初期の北海道において、旅人の宿泊や、運送、郵便の役割を担った施設である(宿場)。
(出典:Wikipedia)
駅
常用漢字
小3
部首:⾺
14画
逓
常用漢字
中学
部首:⾡
10画
“駅逓”で始まる語句
駅逓司
駅逓局
駅逓馬車