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餘事
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よじ
餘事だけれど、
其の
大火に——
茅場町の
髮結床に
平五郎と
言ふ
床屋があつて、
人は
皆彼を(
床平)と
呼んだ。——
此が
燒けた。
汝に問に非ず道十郎は此儀ばかりに
關はらず
別に仔細有て死骸は取捨申付られたるなり
餘事の答へには及ばず其方其夜は病中にて
他行致したる覺え
無と言へ
共其證據有りや如何にと
尋問らるゝ長庵
冷笑ひ別に證據と申ては御座無候へ共町役人一同其
曉き私し
打臥居り候所へ參り候間皆
能々存じ居候と云へば越前守殿夫は