飛懸とびかゝ)” の例文
知ざるは人間にんげんにあらずといふ儘に引捕ひつとらへければ三吉は大に驚き逃出にげいださんとする所を肥前の小猿飛懸とびかゝりて拔打ぬきうちに右の腕を打落すに雲切仁左衞門は大脇差おほわきざし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
盜み出さんとするところ主人あるじ九郎右衞門は目をさましヤレ泥坊どろばうと聲を立しかば盜賊は吃驚びつくりなし用箪笥ようだんすかゝへて逃出にげいでんとするを九郎右衞門飛懸とびかゝのがさじものをと押へるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ぬがぬうち穀屋へ行てやうか扨々はらへつたお峰や一寸一杯喰込かつこんで行うとこしを掛け居處ゐるところへ當宿の村役人段右衞門と岡引をかひき吉藏案内あんないにて八州まはりの役人どや/\と押來おしきた上意々々じやうい/\と聲をかけ飛懸とびかゝつて富右衞門を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)