トップ
>
風韻
>
ふういん
ふりがな文庫
“
風韻
(
ふういん
)” の例文
受けたものはコロコロと、太い管の中を転落して、タンクの中に入るから牛馬先生は、遥かに
余韻
(
よいん
)
嫋々
(
じょうじょう
)
たる
風韻
(
ふういん
)
を耳にするであろう。
発明小僧
(新字新仮名)
/
海野十三
、
佐野昌一
(著)
長谷川君の書に一種の
風韻
(
ふういん
)
のある事もその時始めて知った。しかしその書体もけっして「其面影」流ではなかった。
長谷川君と余
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ヤレ自然の美だ
風韻
(
ふういん
)
だのと大層
高尚
(
こうしょう
)
らしい事を唱える癖に今の文士は
極
(
ご
)
く下品な卑しい
忌味
(
いやみ
)
な文章を書きたがる。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
次に色彩ですが、これなども錦絵の方が、ずっと優雅な味のある深みのある、
風韻
(
ふういん
)
のあるものになっています。
浮世絵画家の肉筆:――花は霞を透してひとしおの風情があるもの――
(新字新仮名)
/
上村松園
(著)
だって君の
外套
(
がいとう
)
は、僕の意見によると、まだ役に立つばかりか、特殊の
風韻
(
ふういん
)
さえ帯びているからね——シャルメルの店なんかへ注文したら、たいへんなもんだぜ。
罪と罰
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
▼ もっと見る
父の友人、小説家井伏鱒二が、文章というものは上達に向かって長年苦労を重ねてきても結局は松尾芭蕉の
風韻
(
ふういん
)
に帰るのだ。と、いったことがある。釣りも人生も、同じだ。
瀞
(新字新仮名)
/
佐藤垢石
(著)
が、到底
詐
(
いつわ
)
り難きは、各自に備わる人品であり
風韻
(
ふういん
)
である。果実を手がかりとして、樹草の種類を判断せよとは、イエス自身の教うる所である。
刺
(
とげ
)
のある
葡萄
(
ぶどう
)
や、
無花果
(
いちじく
)
はどこにもない。
霊訓
(新字新仮名)
/
ウィリアム・ステイントン・モーゼス
(著)
線の
曲直
(
きょくちょく
)
がこの気合の幾分を表現して、全体の配置がこの
風韻
(
ふういん
)
のどれほどかを伝えるならば、形にあらわれたものは、牛であれ馬であれ、ないしは牛でも馬でも、何でもないものであれ、
厭
(
いと
)
わない。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
風
常用漢字
小2
部首:⾵
9画
韻
常用漢字
中学
部首:⾳
19画
“風”で始まる語句
風
風情
風邪
風采
風呂
風体
風呂敷
風貌
風靡
風呂敷包