鈴虫すずむし)” の例文
旧字:鈴蟲
その種類ははちせみ鈴虫すずむし、きりぎりす、赤蜻蛉あかとんぼ蝶々ちょうちょう、バッタなどですが、ちょっと見ると、今にもい出したり、羽根をひろげて飛び出そうというように見えます。
にわか鈴虫すずむしに、浴衣ゆかたかたからすべらせたまま、半身はんしん縁先えんさきりだした。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
御前おまえ川上、わしゃ川下で……」とせりを洗う門口かどぐちに、まゆをかくす手拭てぬぐいの重きを脱げば、「大文字だいもんじ」が見える。「松虫まつむし」も「鈴虫すずむし」も幾代いくよの春を苔蒸こけむして、うぐいすの鳴くべきやぶに、墓ばかりは残っている。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
鈴虫すずむしが、すずしい声でなくようになりました。
赤とんぼ (新字新仮名) / 新美南吉(著)
松虫まつむし鈴虫すずむし
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)