“還(かへり)” の例文
往(ゆき)には、何(なん)にも、そんな奴(やつ)は居(ゐ)なかつたんです。尤(もつと)も大勢(おほぜい)人通(ひとゞほ)りがありましたから氣(き)が附(つ)かなかつたかも知(し)れません。還(かへり)は最(も)う病院(びやうゐん)の彼方(あつち)かどを、此方(こつち)へ曲(まが)ると、其奴(そいつ)の姿(すがた)がぽつねんとして一(ひと)ツ。
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)