遠縁とほえん)” の例文
そへて遣したるやと有に藤八は其安五郎殿が連立つれだち參られし白妙しろたへいふ女は私し遠縁とほえんの者濱松天神町なる醫師いしの娘に候間此縁を以て九助が方へ手紙を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
となり八疊はちでふに、家内かないとその遠縁とほえんにあたるむすめを、あそびに一人ひとりあづかつたのと、ふすまをならべてゐる。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
はゝの客に行つてゐた所は、その遠縁とほえんにあたる高木たかぎといふ勢力家であつたので、大変都合がかつた。と云ふのは、其頃は世のなかうごき掛けた当時で、さむらひおきても昔の様には厳重に行はれなかつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)