道三どうさん)” の例文
「知れたことを訊く奴だ。斎藤道三どうさん様と、その子の義龍よしたつとは、もう何年も前から、睨み合っている仲じゃねえか」
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
義竜は弘治こうじ二年の春、庶腹しょふくの兄弟喜平次きへいじ孫四郎まごしろうの二人を殺し、続いて父道三どうさん鷺山さぎやまたたこうて父をほろぼしてからは、美濃みのの守護として得意の絶頂に立っていたが
赤い土の壺 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
今川義元や斎藤道三どうさん、或いは浅井朝倉あたりとは相手が違う、謙信があの勢いでもって、北国から雪崩なだれの如く一瀉千里いっしゃせんりで下って来て見給え、木下藤吉郎なんぞも
医を今大路いまおおじ侍従道三どうさん玄淵げんえんに学び、元禄十七年三月十二日に江戸で津軽越中守えっちゅうのかみ信政のぶまさに召し抱えられて、擬作金ぎさくきん三枚十人扶持を受けた。元禄十七年は宝永ほうえいと改元せられた年である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
常磐橋の方へと渡る道三どうさん橋、も一つ先の銭瓶ぜにかめ橋までも、一と目に綜合して見るところから、八つ見橋の名があったそうだが、その屈折した河岸景色を整調するように、遥か西に
不尽の高根 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
(——しゅうと山城守道三どうさんの怨みをはらし、不義不倫の醜族しゅうぞくを討ち、悪政の下にあえぐ良民を救う!)
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
相伴しょうばんには、丹羽にわ五郎左衛門と長谷川はせがわ丹波守。それに、医師の道三どうさんがおつめという顔ぶれ。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
稲葉山の斎藤道三どうさん秀龍の密使は、いったい、どんなことをもたらして来たのだろうか。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
山城守道三どうさんは、養子の義龍よしたつに殺され、その義龍も去年病死したりして、美濃は内紛ないふんに次ぐ内紛のみだれにあり、事実、小六への影響としても、道三の在世中は仕送っていた年々の禄米ろくまいや何かの手当も
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それは、美濃の斎藤道三どうさんの娘なのである。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
道三どうさんは玄関へ出て行った。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)