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遍
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あま
ふりがな文庫
“
遍
(
あま
)” の例文
大井
(
おほゐ
)
、
中津川
(
なかつがは
)
の諸驛を過ぎて、次第に木曾の
翠微
(
すゐび
)
に
近
(
ちかづ
)
けるは、九月も
早
(
はや
)
盡きんとして、
秋風
(
しうふう
)
客衣
(
かくい
)
に
遍
(
あま
)
ねく、虫聲路傍に
喞々
(
しよく/\
)
たるの頃なりき。
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
屋敷中探がす。居ない。
舌
(
した
)
が痛くなる程呼んでも、答が無い。民やをやって、近所を
遍
(
あま
)
ねく探がさしたが、何処にも居ず、誰も知らぬ、と云う。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
呑んだくれの
禿頭
(
とくとう
)
詩人を
贔屓
(
ひいき
)
にして可愛がる一方に、当時、十九か十八位の青年進士呉青秀に命じて、
遍
(
あま
)
ねく天下の名勝をスケッチして廻らせた。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
それは一見きわめて平明簡素であるが、
遍
(
あま
)
ねき光と、
滴
(
したた
)
る滋味とは、聴く者を最も高い陶酔境に導かずにはおかない。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
謂
(
おもえ
)
らく、然らずんば以て外夷を拒絶し国威を
震耀
(
しんよう
)
するに足らずと。その後、
遍
(
あま
)
ねく洋書を講究し、専ら
礮学
(
ほうがく
)
を修め、事に遇えば
輒
(
すなわ
)
ち論説する所あり、あるいはこれを声詩に発す。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
遍
常用漢字
中学
部首:⾡
12画
“遍”を含む語句
一遍
遍照
何遍
遍歴
遍路
遍在
遍参
遍照院
定遍
遍照寺
光明遍照
遍路人
万遍
百万遍
遍満
遍身
萬遍
普遍
一遍上人
南無大師遍照金剛
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