造主つくりぬし)” の例文
彼今のみにくきに應じて昔美しくしかもその造主つくりぬしにむかひて眉を上げし事あらば一切の禍ひ彼よりいづるも故なきにあらず 三四—三六
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
私に造主つくりぬしはきつと私の爲ることを許して下さるだらう。世の中の判斷には——私は、それに係らない。人々に意見には——私はそれを蔑視べつしする。
清き人は其の時に神を見ることが出来るのである、多分万物の造主つくりぬしなる霊の神を見るのではあるまい、其の栄の光輝かがやきその質の真像かたなる人なるキリストイエスを見るのであろう
それ純なるをさなき魂は、たゞ己を樂しますものに好みてむかふ(喜悦よろこびの源なる造主つくりぬしよりいづるがゆゑに)ほか何事をも知らず 八五—
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
生気は天地に充ちみちて常に腐敗と分解とをとどめつつあるなり、医師ことごとく我を捨てなば我は医師の医師なる天地の造主つくりぬしに行かん、彼に人智の及ばざる治療法と薬品あるべし
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
わが見し美は、あにたゞ人の理解さとりゆるのみならんや、我誠に信ずらく、これを悉く樂しむ者その造主つくりぬしの外になしと 一九—二一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
◯しかして彼が霊より聞きしことばの主意は「人いかで神より正義ただしからんや、人いかでその造主つくりぬしより潔からんや、……これは(人は)朝より夕までの間に亡び、かえりみる者もなくして永く失逝うせさる」
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
子よ、造主つくりぬしにも被造物つくられしものにも未だ愛なきことなかりき、これに自然の愛あり、魂より出づる愛あり、汝これを知る 九一—九三
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
かしこに光あり、こは造主つくりぬしをばかの被造物つくられしもの即ち彼を見るによりてのみその平安を得る物に見えしむる光にて 一〇〇—一〇二
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
かく大いなる謙遜を表はしその造主つくりぬしの故によりていよ/\たふときこれらのかたちをみ、われ心を喜ばしゐたるに 九七—九九
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
その永遠とこしへの愛の作用はたらきのみにより、かの己が造主つくりぬしより離れしさがを、かしこに神結かみむすびにて己と合せ給ひたり 三一—三三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)