むけ)” の例文
音「かみ繁右衞門しげえもん殿どんの宅で二十三回忌の法事があるんで、おらア旦那様も往くんだが、うか尼さんにもというのでむけえにめえったのだ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「なんしろ、こうしちゃいられねえ、人を集めて、おむけえに行ってみざあなっし」
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「ひっこんでいろうたア、こっちで言いてえこった。お美夜ちゃんはあっしの許婚者いいなずけなんだ。そのあっしに一ごんの挨拶もなく、おむけえの駕籠が聞いてあきれらア。さっさと消えやがれ!」
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
『お家からむけえが來たアす。』
足跡 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
安「お帰んなせえ、何方どちらへ、おむけえにきたくっても見当が分らねえから出る事が出来ねえんだ、お目がわりいから親方も心配してました」
あぶねえところだったのです。わっちがおむけえに来たときは、もうあの人で、どこにいなさるか、探すこともできねえ始末だ。心配しましたよ。馬に蹴られそうになった子供を助けて、女が気を
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
『お家からむけえが来たアす。』
足跡 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
作「ハイ、そんならすぐに馬ア引いて新高野へ三藏をむけえにめえりやしょう」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「じゃ、お跡を嗅ぎ嗅ぎおむけえに——。」