軽舸けいか)” の例文
旧字:輕舸
今日において自動車、汽船、飛行機を挙ぐるが如きものである。(葦船は速力早き軽舸けいかにして、今日も南米ペルーにおいて用いられている)
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
と、あとでは曹操も気がついたのであろう、無数の軽舸けいかをもって追撃させたが、孔明はさっそくゆうべから無数に獲た矢をもって射返した。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
どんな軽舸けいかでも近づけるところでは無い、近づいたところで、岩と藻とが怪奇な淵を形成している中から、死体を探し出す工夫などはつかなかったのです。
軽舸けいかを飛ばしてせつけて来ていただくことになっておりましたのに……その反応がさらにございません。
大菩薩峠:38 農奴の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
軽舸けいかを載せてはしらしむるによろしきを知るは、世に所謂いはゆる国粋論者なる者に譲るところなきを信ず、然るも彼の舶載せるものと云へばいかなる者をも排斥し尽さんと計るものには
一種の攘夷思想 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
波をくぐつて軽舸けいかの面々
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
と、そのかぎの爪がガッキとどこかへ食いついた途端に、天神岸から軽舸けいかを飛ばしてついてきた原士はらしたち、縄をじてポンポンといなごのようにおどり込んできた。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
駈けちがい駈けちがい軽舸けいかのもたらしてくる情報はひきもきらない。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すると、文醜ぶんしゅうが、単身、軽舸けいかに乗って、中軍へやって来た。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)