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踽
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よろめ
生憎其方に
踽ける
酔客の
膁の
辺を
一衝撞てたりければ、彼は
郤含を打つて二間も
彼方へ
撥飛さるると
斉く、大地に
横面擦つて
僵れたり。
良ありて
渠の身を起し、
旧来し方に
皈るを見るに、その来りし時に似もやらで、太く
足許の
踽きたりき。
シォウルの外に
援を求むる彼の手を取りて引寄すれば、女は
踽きつつ
泥濘を出でたりしが、力や余りけん、身を支へかねて
摚と貫一に
靠れたり。
踽く
体をかたわらなる
露根松に
辛くも
支えたり。
打晴れたる空は
瑠璃色に
夕栄えて、
俄に
冴え
勝る
颰の目口に
沁みて磨鍼
を打つらんやうなるに、烈火の如き酔顔を差付けては
太息嘘いて、右に一歩左に一歩と
踽きつつ