トップ
>
起請文
>
きしょうもん
ふりがな文庫
“
起請文
(
きしょうもん
)” の例文
いよいよ
起請文
(
きしょうもん
)
の前書が読み上げられた。これは仇討の宣言綱領といったようなもので、次の四箇条からなりたっていた。いわく
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
自分の門徒を集めて七カ条の
起請文
(
きしょうもん
)
を作り、門下の主立てるもの八十余人の名を連署して、天台座主僧正に差出した。
法然行伝
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
津崎左近
(
つざきさこん
)
は助太刀の
請
(
こい
)
を
却
(
しりぞ
)
けられると、二三日家に閉じこもっていた。兼ねて
求馬
(
もとめ
)
と取換した
起請文
(
きしょうもん
)
の
面
(
おもて
)
を
反故
(
ほご
)
にするのが、いかにも彼にはつらく思われた。
或敵打の話
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
清楚
(
せいそ
)
な八畳、すみに小さな仏壇がある。床に
一枚
(
いちまい
)
起請文
(
きしょうもん
)
を書いた軸が掛かっている。寝床のそばに机、その上に開いた本、他のすみに
行灯
(
あんどん
)
がある。庭には秋草が茂っている。
出家とその弟子
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
「さあ、その点は私にも見当がつきませぬのう、ともかく、この私に限って、うしろ暗いことは何一つございませぬ、どうしてもお疑いが解けぬとあっては、
起請文
(
きしょうもん
)
を書きまする」
現代語訳 平家物語:12 第十二巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
自分も一死がその分であるとは信じている。しかし晴がましく死なせることは、家門のためにも、君侯のためにも望ましくない。それゆえ切腹に代えて、
金毘羅
(
こんぴら
)
に
起請文
(
きしょうもん
)
を納めさせたい。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
うっかりお由良の才智に引っ掛った治三郎は、中年者だけにいろいろ考えたのさ。第一、あんな
起請文
(
きしょうもん
)
を商人が書くというのは無法だ。うっかり治三郎に落度があって破談になれば、伊勢屋の身上を
銭形平次捕物控:122 お由良の罪
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
現
(
げん
)
に自分さえ高時へ、心にもない
起請文
(
きしょうもん
)
をさし出している。
私本太平記:07 千早帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
死後御検分のため遺しおく口上書とは、二日に深川八幡前で認めた
仇討
(
あだうち
)
の宣言書と
起請文
(
きしょうもん
)
のことで、その中には毛利小平太の名も歴然として記載されてあるこというまでもない。
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
兵庫ガウチノ様子ヲイロイロ話シテ、ソノ時、橋本ト深津ハ後ヘ残ッテ居テ、以来ハ親類同様ニシテクレトイウテカラ、両人ガ
起請文
(
きしょうもん
)
ヲ壱通ズツヨコシタ、ソレカラ
猶々
(
なおなお
)
本所中ガ従ッタヨ
大菩薩峠:40 山科の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
書面は求馬が
今年
(
ことし
)
の春、
楓
(
かえで
)
と
二世
(
にせ
)
の約束をした
起請文
(
きしょうもん
)
の一枚であった。
或敵打の話
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
なお、
他
(
ほか
)
に、七箇条の
起請文
(
きしょうもん
)
を書かせて、翌る日
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
が、
起請文
(
きしょうもん
)
が自分の前へ廻された時には、
顫
(
ふる
)
える手先を覚られまいと努めながら、それでも立派に毛利小平太元義と署名して、その下に小指の血を注いだ。そして、それを次の勝田新左衛門に渡した。
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
“起請文”の解説
起請文(きしょうもん)は、日本でかつて作成されていた、人が契約を交わす際、それを破らないことを神仏に誓う文書である。単に起請ともいう。
(出典:Wikipedia)
起
常用漢字
小3
部首:⾛
10画
請
常用漢字
中学
部首:⾔
15画
文
常用漢字
小1
部首:⽂
4画
“起請”で始まる語句
起請
起請誓紙