“赤楊”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はんのき64.3%
はん35.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もう赤楊はんのきの林さえぬければ、「日の村」へ着くはずでした。やがて二人はおかを登って右に曲がろうとすると、そこにまた雄牛が一匹立っているのに出会いました。
殯宮ひんきゆう通夜つやをしてゐるやうな赤楊はんのきよ、おまへの王樣は崩御になつた、赤楊はんのきの民よ、靜かな水底みなぞこかんむりの光を探しても、うたげ歌舞かぶの響を求めても、詮ない事になつてしまつた、赤楊はんのきの王樣、今
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
たらちめの来ましし春に芽ばえける赤楊はん大樹ふときははやちりそめにつつ十月十二日
閉戸閑詠 (新字旧仮名) / 河上肇(著)
庸介は、そこの赤楊はんの木の根に尻もちをついて、われにもなく、恍惚こうこつとして遠い昔に思をせているのであった。彼の足もとのあたりには、小さな赤蟻の群が頻りに何か忙しそうに活動していた。
田舎医師の子 (新字新仮名) / 相馬泰三(著)