とい)” の例文
武士の魂と云う双刀をてゝ丸腰になる事なり、演説の新法を人にといこれを実地に施す事なり、又は著訳書に古来の文章法をやぶって平易なる通俗文を用うる事なり
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
小山君夫婦が僕のために中川君同胞をといてその心を僕の方へ傾けしめたに違いない。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
と老母は老母だけの心配を諄々じゅんじゅんといた。
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
仮令たとい御沙汰にならぬでもモウ事は済んで居ます、ただ金をさえ渡して下さればよろしい、何もむずかしい事はないと段々といた、所が家老衆がえば、御金のないことはない
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)