誕生たんじょう)” の例文
それから人間にんげん歿なくなる場合ばあいにも、だい一に受附うけつけてくださるのが、矢張やは産土うぶすな神様かみさまで、誕生たんじょうのみがけっしてそのお受持うけもちではないのでございます。
この小さな天皇には、ご誕生たんじょうのときに、ちょうど、ともといってゆみるときに左のひじにつける革具かわぐのとおりの形をしたお盛肉もりにくが、おうでに盛りあがっておりました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
しょうに対してさえ、毎月若干じゃっかんの手当てを送るに至りけるが、夫婦相思そうしの情は日一日にいや増して、彼がしばしば出京することのあればにや、次男侠太きょうた誕生たんじょう間もなく、親族の者より
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
子どもの誕生たんじょうのおいわいばかりですむものではない。母はわたしの結婚にも反対しなかった。いまにそうするのが、つまりアーサのためだとわかれば、これにも反対するはずがなかった。
あの名魚「秋錦しゅうきん」の誕生たんじょうは着手の渾沌こんとんとした初期の時代に属していた。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
そのうちに、ウイリイの十四の誕生たんじょうが来ました。
黄金鳥 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)